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子供の頃からよく苦しめられた扁桃腺

子供の頃から苦しめられてきた扁桃腺。何かきっかけがあると喉の違和感からはじまり、ほらきたって感じで白くブツブツができて、何も食べられないほど痛みます。

もう熱が出ると40度近くとかいってました。別に身体が弱いタイプではないのですが、子供の頃はよく扁桃腺が腫れて苦しんで病院に行ってました。

そのたびに病院の先生に「はい、ちょっと口あけてや~」と言われて見せると、笑われていました。扁桃腺がデカすぎて、おもしろいみたいです。。。

いや、ぜんぜん笑かしてへんから、めっちゃしんどいから。

30歳を超えて扁桃腺切除手術をするきっかけ

そんな扁桃腺と付き合いながらも30歳を過ぎて、疲れが溜まってきたなと思ったタイミングで年に2・3回腫れて熱が出ることがあり、そのたびに病院に薬をもらいに行ってました。

当時は、仕事で引っ越しが多く、新たに引っ越した自宅近くの病院にはじめて行ってみました。

子供の頃によく行っていた地元のかかりつけの医者ではないので、毎回、扁桃腺のデカさについての会話がありました。


先生「扁桃腺、デカいな~、腫れてるね~」

僕「そうなんですよ。子供の頃からなんです。」

先生「手術して取ったらええやん」

僕「・・・」



実は僕の兄は、小学生のときに扁桃腺を切除しています。もう30年以上前の話です。

そのときの痛さ、入院はなくて部分麻酔で即日手術だったことなど、けっこう壮絶な感じだった話を母親から聞いていたので、自分が手術をすることはないと思っていました。

ただ、いろいろ調べてみると現在は全身麻酔になっていて手術は一瞬で終わる、後は入院して痛みに耐えれば、この苦しみから開放されると・・・

そこで僕は考えました。


ちょうど今は仕事も落ち着いている、入院することもできそう。
そして、なんといっても自分の4歳の娘も扁桃腺炎に苦しんでいるので一緒にするのもありかも。

自分と同じように幼少期に扁桃腺で苦しむのはかわいそう・・・
知り合いの子供も手術した話を思い出し、子供の場合は傷の治りも早く、手術後は体調もよく喉が腫れることもなくなり、すごく元気に過ごしていると。

そういうことで、パパも一緒にするからって言えば娘も少しは安心かなと覚悟を決めました。

ちなみに娘は手術なんてわからないので全然ビビってません。僕がビビってるだけです。。。そして娘と一緒なら入院とかも楽しいかも的なところもありました。

紹介状を書いてもらい大きな病院に

紹介状を書いてもらい大きな病院で手術することになりました。

手術までに4回の通院がありました。

  • 1回目 通院で簡単な診察、手術の希望日・入院日程などの話
  • 2回目 通院で入院前の検査、そして手術日と入院の予約(約2ヶ月後)
  • 3回目 通院で入院前のアレルギー検査など
  • 4回目 通院で手術前の確認など。


手術は約2ヶ月後に決まり、この手術までの間に4回ほど通院して診察や検査がありました。

高額医療の申請や医療保険の確認などは、この入院までの期間で済ませました。
また入院するための準備も早めに考えておいたほうが良いです。

ですが、ここでまさかの事態・・・

なんと、娘と入院日程を合わせることができませんでした・・・結果、一人で入院することになりました。

※娘の扁桃腺切除は別記事で書きます。

子供の扁桃腺切除手術から1年半、入院のことや術後について

そして、あっという間に入院する日がきました。

扁桃腺切除の手術と入院

入院当日は午後から病院に来てほしいとのこと、そして翌日の午前中から手術予定なので入院当日は絶食です。病院近くの、ラーメン屋で大盛りとチャーハンを食べて気合いを入れてから病院に行きました。

さっそく入院の受付をして、すぐに病室に案内されました。
その後、簡単に明日の手術の説明を受けます。

口を開ける器具を使うので、口の横が切れるかもしれない、金属アレルギーなどは大丈夫か、などの再確認があり、少しすると今度は麻酔科の先生がきて世間話だけして帰っていきました。麻酔科の先生のあの感じは謎でした・・・


とりあえず、1週間ほどこのベッドが自分の生活スペースになるので、歯ブラシを出したり持ってきた本を出したりしていると、

看護師さんが来て、「手術の日はお風呂に入れないから混む前に入ったらほうがいいよ」と教えてくれたので、普段なら絶対に入らない時間にシャワーをしました。

その日は夕方から絶食ですし、お風呂の後はやることもないので翌日の手術に備えて寝ることにしました。

手術当日

朝起きて手術の服に着替えました。そして手術室まで歩いて行き、少しソファーで待たされてから手術室に入りました。

高校生の頃、バイクで事故して手術した経験があるのですが、手術するときなんてベッドに寝かされて3人がかりくらいで運ばれた記憶があります。

そのイメージがあったので、あの手術室まで自分の足で普通に歩いていく感じが、これから手術するという実感がなかったですね。

まぁ、扁桃腺の手術なんでそうですよね。。。


そして、手術室に入り手術台に寝転ぶ前に、名前や年齢、手術名などを確認されました。

そして、麻酔科の先生が「はい、麻酔しますね~」
(確か10秒位で睡るので心のなかで数えてくださいみたいなこと言ってた記憶があります。)


この後は、気がつくと手術が終わって病室のベッドの上でした。

もう一瞬過ぎて手術室は何も覚えてないです。

全身麻酔の場合は手術が終わるとすぐに起こされるそうですが、後から思い出そうとしてもほとんど記憶がないです。


そして、喉が痛い・・・

声も出せない・・・

ひたすら傷口から出る血をテッシュに吐く作業の繰り返し・・・


手術する覚悟を決めてからは、あまり恐怖心もなかったので、「まぁ、大丈夫やろ」くらいに思っていましたが、これはなかなかの痛さです。

あの扁桃腺が腫れてMAXに痛いときの感じが常に続く感じです。寝返り打つだけでも痛い、喉が動いただけで痛い。

全身麻酔から目が覚めたばかりで頭がボーっとしているし、起きていても痛いだけなのでとりあえず寝ます。


2時間くらいしてから担当の先生が来て、摘出した扁桃腺を見せてくれた気がします。話しかけられてるけど、話すと痛むので、うなずくだけで会話をしました。

そのときに、手術が予定より時間がかかったと言っていました。

子供の頃からこの年まで何度も炎症をおこしている大人の扁桃腺は、癒着といって喉の奥に広がって張り付いている状態?が子供に比べてひどいそうで、取り除くのに時間がかかったそうです。

逆に、子供の扁桃腺の場合は癒着がないのでスムーズに手術できるそうです。

今、思い出してみると、先生の感じから、けっこう大変な扁桃腺手術だったことが伝わってきますが、このときの気持ちは早く寝かせほしいの一言でした。すいません・・・

ちなみに、奥さんは仕事だったので夜に一瞬面会に来て帰っていきました。。。

手術当日は、麻酔から覚めてからも、いろいろ大変です。僕みたいに一人の人はいないかもしれませんが、やっぱり手術の日は家族に付き添ってもらったほうが良いですね。

そして、この日は何も食べずにひたすら寝ます。

入院生活について

術後1日目の朝起きるとすごく痛かったです。ですが、おなかは空いているので病棟内の食堂まで歩いていって朝食を食べます。

朝食は重湯でした。重湯は、お粥をさらにお粥にした感じです。ほぼトロトロのお湯です。。。

喉は痛むけど、食欲はあったので、この重湯を食べました。このときは、痛いけど美味しかったですね。

スプーンで口に運んで顔をしかめながら気合いを入れて飲み込みます。


痛みについては、この日がピークだったと思います。

そして、あくび・咳・くしゃみなど、喉や口が動く生理現象には注意です。無意識にしてしまいますが、あくびもできるだけ喉や口が動かないようにしないと傷が痛いです。

咳やくしゃみは、どうしようもないところがありますが、意識的にそーっとするようにしましょう。痛いから忘れることがないと思いますが、普段通りに、咳やくしゃみをするとたぶんヤバイと思います。

また、血の塊のような痰も喉から上がってくるので、吐き出したくて洗面台に何度も行っていました。ベッドの近くにテッシュやビニール袋、ゴミ箱などを準備しておいたほうが良いです。

これは僕だけかもしれませんが、呼吸がしにくい感じがしていたので、電動ベッドの背の部分を少し起こして寝ると多少は楽になりました。

その他にも、昨日の手術で口を開ける器具を使ったということで、顎に違和感ありました。全身麻酔で数時間ぎゅーと口を開けていたんだなと想像できる感じでした。

口の横、口の中も切れている感じで、舌も器具で押さえられていたので痛みます。



その後は、術後2日・3日目と相変わらず痛みはあります。

特に寝起きは痛むような気がします。朝起きてから痛み止めを飲むようにして、午後になるとまた痛みがくるので、そこでまた痛み止めを飲むようにすると良いと思います。

食事はかなり薄味ですが、少し味の濃いものを食べると傷口が痛みます。

でも食欲は普通にあるので、食べたいけど痛いから我慢、傷が開くのが怖いので我慢するという状況です。

3日目には少し慣れてきてアイスやヨーグルトも食べてました。まだ傷口から少し出血もありました。


4日目くらいから重湯からお粥になったと思います。

たぶん看護師さんも、痛い言いながらめっちゃ食ってると思ってたでしょうね。

このあたりから、会話すこともある程度は可能でした。

あまり無理すると傷口が開いて再手術になると言われていたので、かなり気は使っていましたが、病院内のコンビニに行って柔らかい食べ物を探していろいろ食べました。

無難にオススメは、ヨーグルト、ゼリー、アイスなんですが、僕はハムサンドなどの柔らかそうなパン系と、カップラーメンも食べてましたね。

入院中は暇で仕方なくて、食べる事と傷口の回復を確かめることが楽しみになっていました。

入院日数は7日と聞いていたのですが、経過を見て判断するとのことだったので、早く退院できないかずっと考えていましたね。


5日目6日目からは朝食はパン、夕食は味噌汁やフルーツも出るようになりました。

このときは、まだまだ痛いけど、もう辛いものや硬いもの以外なら大体は食べられる感じで、回復していると言うより痛みに慣れていましたね。

ですが、まだまだ油断できません。あくび・咳・くしゃみには細心の注意をはらいます。



そして先生の許可が出て7日目で退院となりました。

このときの痛みは、まだまだ残っています。普通に痛いです。喉から少し出血するのも続いていました。

このまま仕事に復帰しても話せるか少し心配になるくらいでした。ただ退院したくて仕方なかったので、嬉しかったですね。


退院後の注意点など説明を先生から受けて、退院の手続きをおこないました。

もし医療保険などで診断書が必要な場合は、このときに受付で診断書を請求して自宅に郵送するように伝えると楽ですよ。

退院後の注意

  • 激しい運動をしないこと、重いものなどを持たないこと
  • 傷口が開いたら再入院の可能性があること。
  • 出血したらすぐに病院に連絡すること
  • 1か月程度は揚げ物や硬いものは食べないこと、お酒も飲まないこと


上記の中でも特に傷口が開いて再入院、再手術のパターンは最悪なので注意したほうが良いですね。先生が退院して1週間くらいで出血して緊急手術することもあると話していました・・・

という先生の注意がありましたが、平日で奥さんは仕事なので、入院当日に乗ってきた自転車で一人で荷物を持って帰りました。

退院後の通院や痛みについて

このあと、術後の通院するのですが、僕の場合は、退院してから3回ほど通院しました。1週間後と2週間後、1ヶ月後って感じですね。

手術跡の抜糸はないようで、溶ける糸を使うことで、自然に糸はなくなるらしいのですが、僕の場合は1ヶ月ほど1本だけずっと残っていました。

最終的に先生が1本まだあるねってことでピンセットでとっていました。

また、完全に痛みが消えるのは退院から1ヶ月程度かかります。鏡で見ると手術したところが白くなり、瘡蓋になって少しずつ治っていきます。

もちろん徐々に痛みはなくなるのですが、2週間くらいは、飲食や会話しているときに喉が痛むことが多く、無理しないように気をつけていました。

退院から2週間くらい経った頃は、少し痛いけどラーメンや焼肉などぜんぜん食べられるようになっていました。

ただ、念のため唐揚げやポテトチップスなどの硬いものは避けたほうが良いと思います。お酒もやめておいたほうが良いと思います。ここで油断しないで傷口が開きそうな食べ物は避けるように意識しておいたほうが良いです。

扁桃腺切除手術にかかった費用

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鼻炎で鼻詰まりがひどくて、その検査などもしているので、通院回数や検査内容など少し違うかもしれません。

・入院前に4回通院の費用
2,650円
3,900円
5,250円
220円

・入院費用(大部屋)
38,550円(高額医療適用後)
10,800円(医療保険などに使う診断書代)

・退院後の通院2回
220円
220円

合計61,810円

・扁桃腺切除の医療保険

医療保険は2つ適用されたので上記の合計から差し引いて黒字になりました。

入院1日いくらという保険と、お見舞金みたいな感じで保険がおりました。

こういうときに医療保険はしっかり確認して使えるようにしておくべきですね。あまり考えずに毎月払ってましたけど、保険に入っておいて本当に良かったと思いました。

また扁桃腺手術は保険適用されない医療保険もあるので、必ず前もって保険会社に確認することをおすすめします。

扁桃腺切除の効果、施術後の体調の変化

手術から1年半ほど経ちました。

以前は、年に2、3回くらいは、扁桃腺が原因で熱がでることがあり、そして喉が白くなり、最悪の場合は何週間も辛い症状が続いていたのですが、手術後はなんと一度も熱すら出ていません。

あの喉の違和感、扁桃腺が痛くなり始める前兆の痛みすらありません。

鏡で喉を見ても、あのぽこっとした両サイドにあったやつらはいません。これだけで、こんなに体調を崩すことが少なくなるもんなんですね。

まとめ

扁桃腺の切除手術の入院から退院、費用までの体験を書いてみました。

痛いけど、扁桃腺の痛みや苦しみをを知っている方なら大丈夫だと思います。これを乗り越えれば、あの苦しさから開放されます。

僕の場合は手術なんて一瞬すぎて記憶にないくらいでした。

これから手術を考えている方の参考になると幸いです。